夏が迫る中、多くの方がムダ毛処理に関心を寄せています。しかし、脱毛の方法やその頻度についてはまだ多くの疑問が残るところです。
ここでは、セルフ脱毛とサロンでの脱毛、また、医療脱毛それぞれのメリットとデメリット、そして最適な頻度について詳しく解説します。家庭用脱毛器を使ったセルフ脱毛から、美容クリニックでの専門的な脱毛まで、あなたに最適な脱毛方法を見つける手助けをいたします。ぜひ最後までお読みいただき、夏に向けての脱毛計画を立ててください。
国立熊本大学医学部を卒業。国内大手美容クリニックなどで院長を歴任し、2023年アラジン美容クリニックを開院。長年の実績とエイジングケア研究で博士号取得の美容医療のプロ。「嘘のない美容医療の実現へ」をモットーに、患者様とともに「オンリーワン」を目指す。
夏に向けての脱毛ニーズが高まる背景と種類や効果
夏が近づくと、肌の露出が増えるため、多くの人がムダ毛処理に関心を寄せます。特に、海やプールなど水着を着る機会が増える季節には、ムダ毛のケアが重要です。
脱毛方法には大きく分けてセルフ脱毛、美容クリニック脱毛、美容サロン脱毛の三つがあります。それぞれの特徴を理解することで、自分に最適な方法を選ぶことができます。それではそれぞれの特徴について詳しくみていきます。
仕組み | 費用 | 効果 | 特徴 |
---|---|---|---|
医療脱毛 | 20〜50万 | 永久脱毛 | 専用の医療器械使用。痛みはあるが効果と安全性が非常に高い。 |
家庭用脱毛器 | 1〜10万 | 抑毛程度 | 家庭用の光脱毛で部分的な脱毛をセルフ実施。すぐできて安いが、効果の期待はできない。 |
サロン | 5〜30万 | 抑毛程度 | 専門サロンの脱毛は全身にも対応。費用は医療脱毛より安いが医療機器による専門的施術は期待できない。 |
セルフ脱毛
セルフ脱毛は、自宅で簡単に行える脱毛方法で、主に家庭用脱毛器を使用します。家庭用脱毛器には、主に光脱毛の種類が多いです。ネットでも家庭用脱毛器は手軽に購入でき、自宅で使えるため人気があります。
その光脱毛(Intense Pulsed Light: IPL)は、広範囲に光を照射し、毛根にダメージを与えることで脱毛を促進します。この方法は、美容サロンでも広く使われている技術です。
特徴として、IPLは広範囲のムダ毛を一度に処理できるため、施術時間が短縮されます。また、肌への負担が少なく、痛みが比較的少ないことが特徴です。
定期的に照射することで徐々に毛の成長を抑制します。通常は2週間に1回の頻度で使用します。数回の使用で毛が薄くなり、生える速度が遅くなるのを実感できます。ただし、完全な脱毛には時間がかかります。
そのセルフ脱毛には多くのメリットがあるように見えて、いくつかのデメリットも存在します。まず、メリットとして、自宅で好きな時間にできる点です。どこかに通う手間が省け、自分のペースで脱毛が行え、忙しい日常生活の中で、自宅で手軽にできるのは大きな魅力です。
また、一度機器を購入すれば、追加の施術費用がかからないため、長期的には経済的かもしれません。サロンやクリニックに通うよりも総費用を抑えられるのは事実です。
一方でデメリットも多いのですが、まず、効果の実感に時間がかかる点です。セルフ脱毛はサロンやクリニックでの施術に比べ、効果が出るまでに時間がかかるか、方法が間違っているなどで効果を期待できない可能性もあります。もちろん、購入する機器にもよります。
正しい使い方を知らないと効果が期待できないため、素人が説明書をよく読んで使うとしても、効果が期待できるかは断言できません。かえって肌トラブルを引き起こす可能性があります。
美容サロンでの脱毛
美容サロンでの脱毛は、エステサロンや専門サロンで行われる光脱毛が一般的です。光脱毛は、IPLなどを利用して毛根にダメージを与える方法で、多くの美容サロンで採用されています。そのほかにも、SSCやSHRの脱毛方法を採用しているところが多いです。
エステサロンで行われる光脱毛は、家庭用脱毛器よりも強力な機械を使用し、より高い効果を期待することができます。光脱毛は広範囲にわたるムダ毛を効率よく処理することが可能で、施術時間も比較的短く済みます。
IPL(Intense Pulsed Light)の特徴は、広範囲に光を照射することができるため、一度に多くの毛を処理することが可能です。これにより、施術時間が短縮されます。また、肌の表面に優しく、痛みが少ないため、敏感肌の方でも安心して受けることができます。
一方、SSC(Smooth Skin Control)の特徴は、毛の成長を抑制する成分が含まれたトレジャービーンズ入りのジェルを肌に塗り、その上からクリプトンライトを照射します。トレジャービーンズが割れて有効成分が溶け出し、照射の温熱効果によって開かれた毛穴から肌に浸透し、オフヘア(制毛)効果を促すという仕組みです。
刺激が少なく、肌に優しいため、痛みをほとんど感じずに施術を受けられます。さらに、同時に美肌効果も期待できます。成長期の毛にしか効果がありませんが、産毛などの細い毛にも効果が得やすい脱毛方法です。
さらに、SHR(Super Hair Removal)の特徴は、弱い光を広範囲に照射し、60~70℃の熱を毛包全体に蓄積させることで、バルジ領域(発毛を司る部分)を弱体化させる脱毛方法で、これを蓄熱式脱毛と呼びます。
この方法は、毛包に直接働きかけるため、IPL脱毛のようにメラニン色素に依存せず、毛周期や毛の色、肌の色に関係なく施術が可能です。低温でじんわりと温めるため、痛みが少なく、ヤケドなどの肌トラブルも起こりにくいのが特徴です。そのため、現在、多くのサロンで導入が増えている脱毛方法です。
美容サロンでの脱毛は、通常6〜8回の施術が必要とされ、個人の毛質や肌質によって異なる場合があります。頻度は、通常1〜3ヶ月に1回が目安となります。
光脱毛は永久脱毛ではないため、ムダ毛は再び生えてくることがあります。しかし、定期的な施術を続けることで、長期間にわたってムダ毛のない状態を維持することが可能ですが、年に数回のメンテナンス施術を行う必要はあります。
上記のように、美容サロンの脱毛はメリットだらけに見えますが、デメリットも多くあります。すでに前述した通り、数回の施術が必要で、メンテナンスも必要となるため、結果的には医療脱毛より高いコストとなる可能性さえあります。
また、美容サロンによって技術や使用する機器の品質に差があります。サロンの選び方によっては、期待した効果が得られない場合があります。もちろん、施術をする人の差もあるでしょう。
さらには、美容サロンは医療機関ではないため、万が一肌トラブルが発生した場合、すぐに医療対応ができないことがあります。
医療脱毛
医療脱毛は、医療レーザーを使用した方法が主流です。医療機関で行われるため、安全性が高く、効果も非常に高いとされています。医療機関でのみ使用が許可されている高出力のレーザー機器を使った脱毛方法です。
レーザーの種類 | 波長 | どこまで届く | 黒い色への反応 |
---|---|---|---|
アレキサンドライト | 755nm | 表皮~真皮の中間 | 強い |
ダイオード | 800〜940nm | 表皮~真皮すべて | 中くらい |
ヤグ | 1064nm | 皮下脂肪まで | 弱い |
上記のようにレーザーの種類によって医療レーザー脱毛は毛根に直接強力なレーザー光を照射することで、毛を再生させる組織を破壊します。このため、数回の施術で永久脱毛が期待できる非常に効果的な方法です。
医療レーザー脱毛は、何よりも短期間で効果を実感できるため、1回の施術でも効果を実感しやすく、通常は5〜8回の施術でほぼ永久脱毛が可能です。また、多くの専門医療機器が個人に合う脱毛を実現するため、迷いも少なくなります。
その他、ニードル脱毛という方法もあります。これは、専用の針を用いて毛穴に電気を流し、発毛組織にダメージを与えることで脱毛を実現する方法です。この方法は、電気を使用するため「電気脱毛」とも呼ばれます。
一度破壊された発毛組織は再生しないため、新たな毛が生えなくなりますが、永久脱毛とは完全に毛が生えなくなることではなく、施術後に生えてくる毛の本数が大幅に減り、長期間その状態を維持できることを指します。
レーザー脱毛は、皮膚内部の黒いメラニン色素に反応するため、白髪には効果がなく、肌色が濃い場合やレーザー脱毛を繰り返すことで太く硬くなる硬化毛には対応できないことがありますが、ニードル脱毛(医療針脱毛)はそれらをカバーすることが可能です。
このように、医療脱毛は、基本的に医師や看護師などの専門資格を持ったスタッフが施術を行います。これにより、安全性が高まり、トラブルが発生した際にも迅速かつ適切な対応が可能です。スタッフは皮膚や毛の構造について深い知識を持っており、個々の肌質や毛質に合わせた最適な施術を行います。
アフターケアの充実しているため施術後の肌トラブルに対しても、医療機関ならではの適切なアフターケアが受けられます。
一方で、デメリットとしては、レーザーの種類によっては高出力で深い層にある毛根にも効果的に働きかけるため、痛みが生じるケースがあります。また、サロンやセルフと比べて少しコストが高くなります。
ただし、施術前には必ずカウンセリングが行われ、肌質や毛質、過去の脱毛経験、アレルギー歴などを詳しく確認しながら、個々のニーズに合わせた最適なプランが提案されるため、多くの人に選ばれています。
脱毛の適切な頻度は?
脱毛の頻度は、選ぶ方法によって異なります。適切な頻度で施術を行うことで、効果を最大限に引き出し、長期間にわたってムダ毛のない肌を維持することができます。それぞれの脱毛方法の適切な頻度を以下に詳しく解説します。
脱毛方法 | 施術頻度 | 施術回数 | アフターケア |
---|---|---|---|
セルフ脱毛 | 2~4週間に1回 | 継続的な使用が必要 | 自分で使用前後の肌ケアが必要 |
医療脱毛 | 2~3ヶ月に1回 | 5〜8回 | 医師や看護師によるフォロー |
美容サロン脱毛 | 1〜3ヶ月に1回 | 6〜8回 | エステティシャンによるフォロー |
セルフ脱毛
セルフ脱毛は、主に家庭用脱毛器を使用する方法です。家庭用脱毛器には、主に光脱毛(IPL)が多く、定期的な使用が必要です。2~4週間に1回の頻度で使用することが推奨されています。これは、毛の成長サイクルに合わせて脱毛効果を高めるためです。
使用前には肌を清潔にし、使用後には保湿ケアを行うことがポイントです。肌トラブルを防ぐ努力と脱毛効果を持続させる努力が必要です。
美容サロンでの脱毛頻度
美容サロンでの脱毛も主に光脱毛を使用する方法が一般的ですが最近では、SSCやSHRなどの新しい脱毛技術も採用されています。
美容サロンでの光脱毛は、通常1〜3ヶ月に1回の施術が目安です。毛周期に合わせて定期的に通うことで、効果を最大限に引き出すことができます。
施術後の肌はデリケートな状態になるため、適切なアフターケアが重要です。施術後の保湿ケアや日焼け対策を行うことで、肌トラブルを防ぎ、効果を持続させることができます。これらのケアが一緒になっているプランも多い印象です。
医療脱毛の頻度
医療脱毛は医療レーザーなどを使用した方法が主流ですが、医療機関で行うため、安全性が高く、効果も非常に高いです。
医療脱毛は、通常2〜3ヶ月に1回の施術が推奨されます。毛周期に合わせて施術を行うことで、高い効果が得られます。1~2ヶ月など、短いスパンでの頻度が多くなるとかえって肌トラブルになりかねませんので、注意が必要です。
施術後は肌がデリケートな状態になるため、保湿ケアをしっかり行い、日焼けを避けることが重要です。適切なアフターケア方法や経過のフォローアップは医師や看護師がしてくれるため、肌トラブルや効果を高めて持続させることができます。
まとめ
脱毛には、セルフ脱毛、医療脱毛、サロン脱毛のそれぞれに特徴があります。セルフ脱毛は手軽でコストも低い一方で、効果の持続性に限界があり、肌トラブルの原因になる可能性もあります。一方でサロン脱毛は光脱毛で痛みを少なくしながら一定の効果が期待できます。医療脱毛は、費用が安価とはいえないかもしれませんが高い効果と安全性が魅力です。各方法のメリット・デメリットを理解し、自分に最適な脱毛方法を選ぶことが重要です。また、専門家に相談することで、より効果的で安全な脱毛計画を立てることができます。
アラジン美容クリニックでは、美容医療および美容皮膚における長年の経験や博士号を持つ知見より、出逢う皆様のお一人ひとりに最適な施術を提供する「オンリーワン」を目指すカウンセリングを実施し、余計な情報や提案をせず、「ウソのない」美容医療で、必要な施術のみをご提案しております。
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